スタンダードチェア

「ジャン・プルーヴェ展　椅子から建築まで」ワールド・ツアー展は特別に中国の建築界、芸術界から11名の傑出したデザイナーとアーティストをスペシャルゲストに迎え、デザイナーのジャン・プルーヴェ（Jean Prouvé）へオマージュすべき、「座るに対する理解」を応えるためにジャン・プルーヴェがデザインした9つの名作チェアをもとに二次創作してもらいました。 建築家王子耕とファッションデザイナー・顧広侖が手を携わり共同創作を手掛けたスタンダードチェアの座面は、1960年代から1980年代にかけて中国の大衆がよく着ていた青色作業服のファブリックが使われ、その生地を重ねて縫い付けた座面が樹脂で固化させました。中国の集団主義時代における「標準」（スタンダード）はまさにジャン・プルーヴェがデザインしたスタンダードチェアに垣間見られる100年前には革新的だった工業「標準」と呼応しています。「千層底」に似た工法を用いた何層も重ねて押された生地は通常の板材と一風変わった質感が生まれた、百年前に誕生した新技術だった「複合多層基板」が家具制作においての大胆な試みを彷彿させます。椅子本体のスチール枠組の塗装を剥がした後、チーフデザイナーの二人が率いるアトリエ（PILLSとMotivMfg）のスタッフたちは彼らが考える「中国スタンダード（標準）とは何か/中国スタンダードと西洋のスタンダードとは何か違うか」の思いを枠組に落書きし、その答えを通して多視角から文化や時代の差異と共通点を考察します。私たちはスタンダードチェアを媒介にし、時代と文化の境を超えた対話を作り出したいと考えています。

プロジェクト情報 プロジェクト種類：芸術品 チーフデザイナー：王子耕×顧広侖 設計担当：PILLS×MotivMfg 制作担当：白鏡スタジオ 展覧情報（ワールド・ツアー展南京展） 展覧名：Imagine Jean Prouvé 2023：中国デザイナーとJean Prouvéのデザイン対談 展示時間：2023年9月23日－27日 展示会場：南京大学鼓楼キャンパス建良楼 共同主催：南京大学、vitra、美工場 メディア応援：群島 企画：魯安東 出展アーティスト：陳旻、羅宇傑、水雁飛、鄔烈炎、王子耕×顧広侖、袁烽、張斌、朱暉、庄慎×殷漪 展覧総括：LanD Studio /徐依依、羅靖、瀋逸哲、和煦、繆政儒