国連気候変動枠組条約第28回締約国会議万科公益基金会展示エリアデザイン COP28
2023年11月30日から12月12日に、「国連気候変動枠組条約 (UNFCCC)」第28回締約国会議(COP28)はアラブ首長国連邦で開催されました。今回の会議はグローバル気候変動対策のマイルストンとなり、世界各国の首脳、閣僚たち、気候活動家、グリーンイノベーション企業代表および世界主要メディアがともに集い、世界平均気温上昇を1.5度に抑えると約束し、2050年ネット・ゼロの達成に向けて合意し、気候緊急事態に対策をとります。 会議期間中、万科公益基金会は中国の社会組織の一員として、中国生態環境部気候変動対応司が主催する「中国コーナー」シリーズサイドイベントやテーマ展示会に深く関わり、世界各国の参加者とともに、コミュニティが気候変動における重要な役割について議論し、持続可能で多角的かつ野心的な「行動する中国力量(チャイナ・パワー)」を世界に発信しました。 万科公益基金会の依頼をいただき、PILLSはバイオスフィア3(BIOSHPERE3)ソリューション館にて開催した梅沙カーボンニュートラル・コミュニティフラッシュモブ「梅(う)つくしいものと出会う」を企画し仕上がりました。会場や設営の重なる制限に対処するため、私たちは立体本を今回の展示会のベーシックコンセプトにしました。模型、映像、画像、発声インスタレーションなど多様な表現を用いて、深セン市塩田区梅沙コミュニティの低炭素街づくり実践を生き生きと見せました。持続可能な展示デザインで、来場者に「カーボンニュートラルを実現すること自体は目的ではなく、美しい生活を実現することこそが目的である」を感じてもらいたいと考えています。 梅沙カーボンニュートラル・コミュニティ展示会 梅沙カーボンニュートラルコミュニティは中国のフラグシッププログラムとしてCOP28にて世界にお披露目されました。中国深セン東部黄金海岸に位置する梅沙コミュニティは有名な観光地と住みやすい街として知られています。2021年から万科公益基金会は政府の指導や支持のもと、さまざまな関係者一同と手を携わり、梅沙コミュニティにてエコロジー優先の梅沙カーボンニュートラルパイロット示範区を建設しました。このプロジェクトは:生ごみの現地資源化、コミュニティにおける生物多様性保全、低炭素の公衆意識向上および低炭素技術への転換、この4つの分野に焦点を当てています。本プロジェクトはC40「2022グリーン繁栄コミュニティパイロットプロジェクト」に選出されました。 梅沙カーボンニュートラル・コミュニティ展示会は立体模型、映像、画像、音声など多様な表現を通じて現地のコミュニティエコロジー、技術、建築および人文体験の低炭素物語を鑑賞者に語りかけます。展示内容には以下の内容を含んでいます:ミズアブ小屋、万科センター屋上ソーラー発電などのスポットをつながった「ゼロ・ウェイスト・リサイクルの道」;植物、動物、海洋生物の多様性調査および内湖湿地生態系の回復をテーマとした「エコロジー癒しの道」;客家漁民文化、大榕樹(ガジュマル)、鵝公岌跡地など人文体験が盛り込まれた「梅沙文化の旅の道」。 今回の展示デザインは、準備段階に会場条件が確認できない、会場設営スタッフが人手不足および道具不備、設営工期が極めて短いなど、幾多な実際状況による挑戦や制限に対応しなければなりません。同時に、「素材選び、生産、建造、展示後」など全段階が持続可能な展示デザインに仕上がることで、万科公益基金会とCOP28がともに求めるグリーンなエコ理念に合致させたいと考えています。 そのため、リサイクルできる紙(Recycle)で折り畳み立体本を作ることで梅沙コミュニティにまつわる低炭素物語を表現することにしました。展示品の輸送が便利になるほか、道具および電気器具いらず(Reduce)速やかに組み立てる、さらにリサイクル利用(Reuse)できます。世界各地から現場に駆け付ける観客は梅沙カーボンニュートラル・コミュニティの豊かな生物多様性および人と自然が調和取れた暮らしをその場にいるような体験ができ、現在進行形の中国の気候ストーリーを実感できます。
プロジェクト情報 プロジェクト名:COP28万科公益基金会展示エリアデザイン プロジェクト種類:展示ディスプレイ・デザイン プロジェクト所在地:エキスポ・シティ・ドバイCOPブルーゾーン バイオスフィア3(BIOSHPERE3)ソリューション館クライアント:万科公益基金会 キュレーター:王子耕 顧問:宋協偉、万暁鴎リードデザイナー:王子耕 設計担当:汪曼穎、劉師麟、呉悦、譚玉然 立体本デザインおよびコラボイラストレーター:董亜楠 グラフィックデザイン:賀彦朝、姜星竹 制作:雅昌文化(グループ)有限公司、寿星托桃(北京)芸術品展覧服務有限公司