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第2回広東南海大地芸術祭「漁耕粤韻」セクション美術館群

「芸術は樵山にあり(藝術在樵山) ― 広東南海大地芸術祭」は、仏山市南海区人民政府が主催し、大地芸術祭中国チーム(瀚和文化)が運営するプロジェクトです。「アートによる創生」という方法論を用い、地域の振興と発展を目的として展開される、中国初の全域的・地域型芸術祭です。今回のテーマである「水係南海」は、“水こそが南海である”という意味を含む表現であり、粤語の響きを帯びつつ、わずかに古文調の趣も備えた表現です。このフレーズは、一つの前提を提示することで、人々が好奇心を抱き、想像し、問いを携えながら、あらためて南海に近づき、具体的な事物に触れ続ける過程を通して、その背後にある思索や志向を感じ取ることを期待しています。太古から未来へと至るまで、水は南海の社会的エコロジーであり、文化的な心構えと奮闘する姿勢であり、さらに絶え間なく続く発展の常態でもあります。形に従い、流れに順応する——それが、水係南海なのです。 - 漁耕小舎——湖畔のマイクロ美術館 今回の南海大地芸術祭において、「漁耕粤韻」セクションのキュレーションを担当しました。「漁耕粤韻」は西樵山の麓に位置し、桑基魚塘(桑の木を植えた堤と養魚池)という伝統的な景観が広がるエリアです。南海特有の自然生態と持続可能な発展を考慮し、6組の建築家とアーティストのコラボレーションチームを招待し、湖沿いにある既存の建物を改修し、「水」を物語の核とする湖畔のマイクロ美術館群を形成することで、敷地のコンテクストと本芸術祭のテーマに呼応させました。各作品は建築家とアーティストの共作であり、それぞれのマイクロ美術館が「水」に対する独自の解釈を示す空間となっています。 徐浪と馮瑞の共作『垂直の自然』は、打放しコンクリートの構築によって「層」と「界面」を曖昧にし、あたかも人造の築山のように自然へと溶け込ませることで、回遊に視覚的・体験的変化をもたらします。アーティストによるモザイク作品は、コンクリートの隙間を縫うように挿入され、空間における自然の叙述を補完し、さらに拡張しています。羅宇傑と彭斯による『井木間』は、「井幹」式木構造を用いて、簡潔かつ優美に囲い込まれた空間を構築しました。観者は身を屈めて内部へ入り、頭上を仰ぎ見ることでアーティストの作品と対面するか、また、構造体に登ることもでき、頂部に懸吊された作品を至近距離で体感することが可能です。建築家は、観客の一連の身体的動作を予期することで、作品と空間に対する多面的な感受の可能性を探求しました。『山海禅灯』では、建築家・王欣は宋代の「草廬」と倪瓚の「容膝斎」を追想し、既存の建物の範囲内で山に臨む台座を設け、そこに六角亭を築きました。内部にはわずか3人が座れる茶席が設けられています。この小さな楼閣は、より大きなスケールにおいてエリア全体を照らす一灯の「禅灯」となり、同時にマイクロ美術館としても機能します。その中にアーティスト・孫玥が制作した灯具が置かれることで、独特な文人の精神的風景を構成しています。 建築家・範久江の作品『霽竹亭・水辺』は、元の敷地の上に、浮遊する八角亭を巧みに再構築したものです。既存の休憩・展望機能を維持しつつ、新たな視覚体験を創出しています。アーティストの薛峰は、建築家との日常的なコラボレーションの過程を「文字」として湖の中に残し、軽やかかつ凝縮された方法で、現場、物語、そして構築物の関係性を築き上げました。『南海声殿』の制作において、王灝はコンクリートを用い、現地の伝統的な形式を現代的に転換することで力強く簡潔な応答を示し、既存の廊下空間を巧みに空間シークエンスの補助として取り入れました。サウンドアーティストの秦思源は、南海の養魚池の音をサンプリングした3組のサウンドインタラクション作品を通じ、「水」に新たな触感を与え、建築空間と共に音に関する建築を構築しました。アーティスト・史劼の水墨作品は、この音の殿堂における象徴的な碑文となっています。呉林寿は『野草博物館』において、実験的な試みとして黒いインフレータブル膜を外装に使用しました。野草が生える隙間と水気を集める条件を作り出し、屋根の霧のインスタレーションと組み合わせることで、南海の湿潤な環境下で「自ら成長する建築」を実現しました。沈瑞筠の作品『春風吹又生』は、現地の野草を採集、栽培、記録し、これら名もなき草に視線を向け、平凡でありながら強靭な生命力に焦点を当てています。 これら6組の作品は、それぞれ異なる視点から「水係南海」というテーマを解釈しています。これらは建築と芸術の共生であり、作品と環境の土着的な共生であり、そして新旧が照応し合う関係性の共生でもあります。——王子耕

- プロジェクト情報 芸術は樵山にあり ― 広東南海大地芸術祭 2024 会期:2024.11.16-2025.02.12 開催エリア:広東省仏山市南海区 西樵鎮・九江鎮 主催:仏山市南海区人民政府 運営・実施:仏山市南海区文化広電観光体育局、仏山市南海区文化投資管理有限公司、北京瀚和文化伝播有限公司 協力:西樵鎮人民政府、九江鎮人民政府 後援:中国文化娯楽産業協会 芸術品分会 総合プロデューサー:孫倩 アドバイザー:北川フラム キュレーション:HUBART - 「漁耕粤韻」セクション キュレーター:王子耕 アシスタント・キュレーター:戴彦 キュレーションチーム:趙怡然、呉芳妮、劉晨瑤 作品名:漁耕小舎 —— 湖畔のマイクロ美術館 出展作品情報: 『垂直の自然』 建築家:徐浪;アーティスト:馮瑞; アートチーム:李楽晴; 外装材協力:貝尊芸術; 撮影:合造社、朱雨蒙、田方方。 『井木間』 建築家:羅宇傑;アーティスト:彭斯; 撮影:朱雨蒙。 『山海禅灯』 建築家:王欣;アーティスト:孫玥; タイル協力:東鵬集団; 照明協力:栄熙照明; 木工協力:日興家具; 撮影:造園建築、朱雨蒙、田方方。 『霽竹亭・水辺』 建築家:範久江;アーティスト:薛峰; 膜材協力:セルジュ・フェラーリ(Serge Ferrari); 撮影:朱雨蒙。 『南海声殿』 建築家:王灝;アーティスト:秦思源、史劼; タイル協力:東鵬新材; 撮影:羅宇傑、朱雨蒙、馮瑞。 『野草博物館』 建築家:呉林寿;アーティスト:沈瑞筠; 呉林寿チームメンバー:湯子昱; 構造コンサルタント:張準; 撮影:朱雨蒙。

© Pills Architects, inc.

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